播州織の糸やそろばん玉でアクセサリー制作 小中学生が考案、フィリピンに売り上げ寄付も
小野市と明石市の小中学生3人が、使われなくなった播州織の経糸(たていと)や端切れ、播州そろばんの玉でアクセサリーを作り、小野市黒川町のカフェ「アンブラ」で販売している。地場産業を応援し、持続可能な開発目標(SDGs)に貢献しようと制作。クリスマスに向け、売り上げの一部の寄付先にフィリピンの先住民や障害児のいる2小学校を選んだ。姫路市の女性との出会いがきっかけとなった。
小野市の中村愛利(あんり)さん(14)と明石市の萬紗有(よろずさり)さん(14)=ともに姫路女学院中2年=と萬さんの妹の紗羽(さわ)さん(10)=魚住小5年。3人はレジン(樹脂)を使う小物作りが得意。母親が買い集めたが、忙しくて手付かずだった素材を「もったいない」と、今年から長期休暇などにまとめて作るようになった。
役割分担してペンチやピンセットを使い、経糸を束ねて房状にした飾りにはブラシを通す。完成品は白や黒、水色など多彩。光沢や色つやが美しく、伝統工芸の素材が味わい深い。端切れを使う壁飾りは夏の思い出の花火をイメージした。「播じゅありー」の名称で母親がインスタグラムに投稿する。
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フィリピンとの縁をつないだのは、多可町や西脇市で酒米山田錦を活用した米こうじや同国の塩を使い、発酵教室を開く藤尾由美子さん(66)=姫路市奥山。藤尾さんは旅行を機に現地に長期滞在。10年前、先住民マンギャンの子どもたちが教育を受けられるようにと政府にかけ合い、ミンドロ島山間部に学校を誘致した校長と出会った。
現金収入のない先住民は学用品を買うのも難しい。藤尾さんは日本のノートやペン、クリスマスには普段食べられないアイスクリームやお菓子を配り始めた。当時の児童が今年、ルソン島バタンガス州の小学校教員になり、障害児学級を受け持つことに。藤尾さんは両校の要望に応じ、年2回の寄付をすることにした。
知育玩具も贈る藤尾さんは「地方の生活水準は低く、副教材の購入は自己負担になるため、障害のある子どもは後回しになってしまう。小中学生3人は少額でも確実に有意義な使い方をしてくれる募金先を探していた」と話す。
3人は「デザインの種類を増やして寄付を集めたい。クリスマスプレゼントになればいいな」と願う。アンブラ(日・月曜定休、不定休あり)TEL070・7794・0188
